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アンチセンス核酸設計・合成
株式会社Veritas In Silico(以下VIS社)と北海道システム・サイエンス株式会社(以下HSS社)は、アンチセンス設計・合成サービス業務において、業務委託契約を締結し、架橋型核酸を用いた高活性ギャップマー型アンチセンス(ASO)設計・合成サービスを提供いたします。
サービス概要
ご指定のヒト遺伝子配列を対象として、架橋型核酸を両末端に導入したギャップマー型アンチセンスの配列を設計いたします。
アンチセンス配列設計はVIS社、オリゴ合成はHSS社にて実施いたします。
- ※ 設計させていただいた配列の知的財産権はお客様とVIS社に帰属いたします。
特徴
VIS社では、ギャップマー型アンチセンスが関与するmRNAからタンパク質への翻訳ノックダウンイベントにおいて、その律速段階がアンチセンスのmRNAへの結合ステップであると見出しています。さらに、結合ステップを加速するためにその遷移状態を下げる方法として、mRNA上の不安定な箇所をアンチセンスの標的とすることが効果的であると確認しています。
これらの知見をもとに、標的となるmRNA中に存在確率の高い構造を解析し、そこに相補鎖となるようにアンチセンスを設計することで、主作用が高く副作用を抑えたアンチセンス核酸を提供いたします。
ギャップマー型アンチセンス核酸
「ギャップマー型アンチセンス核酸」は、標的遺伝子のmRNAに結合する短いDNAです。
mRNA/DNAの結合部位は酵素により切断され、標的遺伝子の機能を阻害することから、核酸医薬としての利用が広まっています。
配列設計が重要である理由
アンチセンス核酸が効率的に働くためには、標的mRNAのどの領域に結合させるかという配列設計が重要になります。
mRNAは生体内で高次構造をとり、結合しやすい部分と結合しにくい部分があるためです。
設計原理
創薬ターゲットとなる部分構造の探索およびアンチセンスの設計
● Step1 mRNA 構造予測 mRNA上の一定の塩基長の枠について、複数のソフトウェアを利用して二次構造予測を行い、予測しうる全ての構造結果を集積する(右上図)。 ● Step2 構造解析計算 (MobyDick) 枠の中で予測された全ての構造(大構造)の存在確率を計算する。大構造中の各部分構造について、その存在確率を全ての大構造存在確率の和として計算する(右中図)。一定の塩基長の枠を3塩基ずつずらし、上記の構造予測・解析を繰り返す。 ● Step3 創薬ターゲット部位の探索(MobyDick) 予測・解析した全ての部分構造の存在確率が一目で分かるようにMobyDickにて可視化する(右下図)。存在確率や安定性、構造特性等から創薬ターゲットになりえる部分構造を探索する。 ● Step4 アンチセンス配列の設計 ターゲットとして探索した部分構造に対し、アンチセンス配列を設計する。 |
ご利用の流れ
- ① HSS社へ設計を希望するヒト遺伝子情報・合成本数についてご連絡いただきます。
- ② 対象の遺伝子に対する設計の可否を確認いたします。
- ③ 設計可能であれば、VIS社とご契約を進めていただきます。
- ④ VIS社にて設計を開始いたします。
- ⑤ HSS社にて合成し納品いたします。
サービス詳細
- ヒト遺伝子での設計が対象です。
- ご提供いただくRefSeq ID または mRNAの全長配列より、独自のアルゴリズムで構築した配列設計ソフトで架橋型核酸を両末端に導入したギャップマー型アンチセンスの配列を設計いたします。
- 設計させていただいた配列および核酸の知的財産権はお客様とVIS社に帰属します。
- 16塩基の配列を約30候補または10候補提供します。配列は、提供する際には非公開です。
- 上位30本以上ご選択いただくと十分に優れた配列が見つかる場合がございますので設計した全ての配列合成をお勧めしています。
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- ※ ご予算の都合等で本数を絞りたい場合、上位から何本合成するかお知らせください。
- 合成するオリゴDNAには両末端2-3塩基の架橋型核酸を導入し、全塩基S化修飾いたします。
- 本サービスで設計したASOの効果について保証はできかねます。
【架橋型核酸を用いたギャップマー型アンチセンス核酸】
合成スケール | 0.2μmolスケール | |
保証収量 | 1 OD | |
塩基長 | 16塩基 | |
修飾 | 両末端2-3塩基:架橋型核酸 全塩基:S化(Phosphorothioate) |
|
精製 | HPLC精製 |
◆ オプション【Off-target効果の検索結果添付 】(有料)
アンチセンス設計において最優先されるべきは、効果のある配列をまず発見することだと考えています。効果のある配列を発見できれば、Off-target配列のないより好ましい配列を探すことができます。(また、VIS社の設計法は本質的にOff-target効果を避ける様にアンチセンス配列の設計が行われます。)
そのため、最初のアンチセンス設計時にOff-target配列があることを理由に候補から外すことをいたしません。
ただし、オプションとして、設計配列について完全一致配列があるかどうかを別途調べて結果を添付することが可能です。
価格・納期
- ※ 納期は、ご注文内容(設計内容・合成本数等)によって変動いたします。
設計料金 | 合成料金 | オプション Off-target効果の検索結果添付 |
納期 | |
通常プラン | 100,000/遺伝子 | 600,000/30本 (20,000/本) |
375,000 | 設計(VIS社):約2週間 合成(HSS社):16営業日程度 |
お試しプラン アカデミック限定 |
50,000/遺伝子 | 200,000/10本 (20,000/本) |
設計(VIS社):約2週間 合成(HSS社):12営業日程度 |
注意事項
- ご依頼いただいたご注文の取り消しはサービスの仕様上お受けできません。
やむを得ない場合は実作業分の料金をご請求させていただきます。 - 製品の規格仕様・サービス内容等につきまして、予告なく変更することがございます。
- 設計させていただいた配列の知的財産権はお客様とVIS社に帰属します。
- 設計させていただいた配列の塩基配列情報は非公開となります。
- 本サービスで設計したアンチセンス配列の効果について保証はできかねます。
- 本受託解析サービスにより得られた結果が原因となり生じた損失・損害等について、サービスの仕様上、責任を負いかねます。