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光架橋性オリゴ CNV
北海道システム・サイエンス株式会社は、日華化学株式会社より製造販売委託を受け、光架橋性オリゴCNVシリーズ製品の製造・販売を行っています。
従来、DNAの増幅・キャプチャーなどは長時間を要する温度操作にて行われていましたが、北陸先端科学技術大学院大学 藤本教授が発明したCNVシリーズ(CNV-K および CNV-D)をDNA に組み込むことで、光を用いて自由自在にDNA・RNAの二重鎖形成と解離を制御することができます。
この度、日華化学株式会社にて工業スケールでの安定供給・品質の確保を実現し、核酸試薬の供給が可能となりました。
製品の特徴
光架橋性オリゴとは?
UV照射 1秒で相補鎖のチミンと結合!
波長を変えることで簡単に乖離可能!
- 1秒で相補鎖のチミン (シトシンは25 秒) と共有結合
- 366nm のUV 照射でピリミジン塩基と100%架橋
- 312nm で可逆的に乖離可能
- DNA だけでなくRNA に対しても操作可能
- UV の波長と照射時間により架橋率をコントロール
- 光架橋のスイッチングのタイミングや場所を限定
光架橋性オリゴCNV 製品仕様 | |
対応塩基数 | 11-50mer |
合成スケール | 0.2μmol、1μmol |
精製方法 | 簡易カラム、HPLC |
CNV シリーズ挿入 | 複数箇所挿入の場合は、ご相談ください。 |
各種修飾 | 5-Methyl-dC、2’-FluoroRNA 、Uracil(dU)、Inosineなど可能です。 ご相談ください。 |
【 用途① 】 FISH プローブのような遺伝子の検出に
【 遺伝子検出 ( FISH法 ) 】
CNV-K を用いた FISH 法による遺伝子の検出は、高次構造を形成している核酸に対しても有効です。
一般的なプローブでは高次構造を形成する核酸を検出することは困難です。CNV-K を含むプローブを用いることで、高次構造に入り込んで光架橋し、通常のプローブでは検出できない核酸の検出も可能です。
- ※ 参考論文: Bioorg. Med. Chem. Lett., 2016, 26, 5312-5314
[ 高次構造を持つ核酸のCNV-Kプローブを用いた検出 ]
【 用途② 】 siRNA 等のノックダウン実験に
【 細胞内での遺伝子発現制御 ( アンチセンス法 ) 】
細胞内において、CNV-K を含むプローブを用いたアンチセンス効果により、遺伝子発現を制御することができます。光照射により、細胞中に取り込まれたプローブが相補部分と架橋し、その遺伝子の翻訳をブロックします。UV 照射後、GFP-HeLa 細胞内で GFP 発現量が抑制されたことが、共焦点顕微鏡により確認されています。
参考 : Biomaterials Science, 2014, 2, 9, 1154 -1157
[ アンチセンス法へのCNV-Kの適応 ]
価格・納期
DNAと同じデオキシリボースを基本骨格とする【 第一世代光クロスリンカー 】
修飾名 | 合成スケール | 納期 | |
0.2μmol | 1μmol | ||
光架橋性オリゴ CNVシリーズ [ CNV-K ] | 15,000 / 箇所 | 25,000 /箇所 | 約10営業日※ |
※ 納期は、修飾内容により変更になります。
D-トレオニノールを基本骨格とすることで性能がアップ【 第二世代光クロスリンカー 】
修飾名 | 合成スケール | 納期 | |
0.2μmol | 1μmol | ||
光架橋性オリゴ CNVシリーズ [ CNV-D ] | 20,500 / 箇所 | 34,500 /箇所 | 約10営業日※ |
※ 納期は、修飾内容により変更になります。
照射装置
光架橋オリゴCNVの架橋・乖離のためのUV照射に利用可能な機器を以下、ご紹介します。
※ 各製品の詳細・価格につきましては、販売元・製造元・代理店にお問合せください。
必要な照射装置スペック
【架橋】 366nm 光源(UVA)1800 mW/cm2×1秒= 1.8 J
【乖離】 312nm 光源(UVB)60 mW/cm2×2分=7.2 J
・推奨機器(実績あり)
【架橋】
株式会社オプター
紫外線(UV)LED照射ユニット CPL-UV12-0505DAT
製品詳細は こちら
【乖離】
アトー株式会社
WUV-L20 卓上照射装置
製品詳細は こちら
・利用可能機器(照射時間等、条件検討を推奨)
【架橋】
株式会社コンテック
ハイドレンジアブラックライト UV-033NC365-01 ※廃盤予定
製品詳細は こちら
ハイドレンジアブラックライト UV-SU365-01 ※上記の後継品、高出力
製品詳細は こちら
【乖離】
株式会社バイオクラフト
UVトランスイルミネーター CI-110B
製品詳細は こちら
参考文献
DNA Photo-cross-linking using 3-Cyanovinylcarbazole Modified Oligonucleotide with Threoninol Linker
Takashi Sakamoto; Yuya Tanaka; Kenzo Fujimoto*
Organic Letters, 2015, 17, 4, 936-939
Photo-regulation of constitutive gene expression in living cells by using ultrafast photo-cross-linking oligonucleotides
Takashi Sakamoto; Atsuo Shigeno; Yuichi Ohtaki; Kenzo Fujimoto*
Biomaterials Science, 2014, 2, 9, 1154-1157
The Site-Specific Cytosine to the Uracil Transition Using Reversible DNA Photocrosslinking
Kenzo Fujimoto; Takashi Sakamoto; Kaoru Konishi-Hiratsuka; Yoshinaga Yoshimura
ChemBioChem, 2010, 11, 1661-1664
A new approach for reversible RNA photocrosslinking reaction: application to sequence-specific RNA selection
Yoshinaga Yoshimura; Tomoko Ohtake; Hajime Okada; Kenzo Fujimoto
ChemBioChem, 2009, 10, 1473-1476
Ultrafast Reversible Photocrosslinking Reaction: Toward in Situ DNA Manipulation
Yoshinaga Yoshimura; Kenzo Fujimoto
Org. Lett., 2008, 10(15), 3227-3230