FAQ:マイクロアレイ関連

質問に対する答え(アジレントアレイ受託解析サービス)

Q: 遺伝子発現解析の1カラー、2カラーとは

A.

各解析法の特徴は下表のとおりです。

1カラー法 各サンプル(Total RNA)中のmRNAをCy3蛍光で標識し、1アレイに1サンプルをハイブリする方法です。
シグナル値はアレイ毎に補正致しますので、アレイ間(サンプル間)で比較することが可能です。
このため、実験デザインを柔軟に設定することができます。
2カラー法 発現を比較したい2サンプルの、一方をCy3蛍光で、もう一方をCy5蛍光で標識し、1アレイに2サンプルを混合してハイブリする方法です。
シグナル値は色素間で補正されるため、得られるデータは同じアレイにハイブリした2サンプルの発現比になります。
1対1の直接比較の場合のみ、1カラーよりも2カラーのほうが発現差を検出する感度と精度が高いというメリットがあります。

2カラーは実験デザインが複雑になりがちでコストも高いため、現在では1カラーが主流の方法となっています。2サンプルの直接比較で非常にわずかな変動を正確に測定したい場合は2カラーも選択肢となりますが、それ以外のほとんどのケースでは1カラーでの解析をお勧め致します。

Q: 解析数とは

A.

使用するアレイの数を示します。

アレイの種類 1アレイにハイブリする
サンプル数
解析数
・遺伝子発現アレイ(1カラー)
・miRNAアレイ
1サンプル サンプル数と同じ
・遺伝子発現アレイ(2カラー)
・CGHアレイ
2サンプル
(対照サンプルと試験サンプル)
ハイブリのペア数 ※

※ ハイブリのペア数は、下記の例のような数え方となります。
例1) 共通の対照1検体 と 試験4検体の場合 → 4解析
例2) 対照Aと試験A、対照Bと試験Bの併行2実験の場合 → 2解析

Q: 8×60Kや4×44Kの意味とは

A.

アジレントアレイのスライドのフォーマットを示す表記です。
・×の前の数字・・・1枚のスライドに搭載されているアレイの数
・×の後の数字とアルファベット・・・1アレイのスポットの数(K=1,000、M=1,000,000)
を示します。つまり、8x60Kの場合は60,000スポットのアレイが1スライドに8枠搭載されているフォーマットになります。

Q: アレイに搭載されている遺伝子が知りたい

A.

各アレイの搭載遺伝子については、下記のアジレント社サイトより遺伝子リストをダウンロードのうえご確認ください。

Agilent Technologies eArray 遺伝子リストDLページ

Q: アジレントアレイのラインナップにない生物を解析したいのですが、可能ですか?

A.

はい、可能です。別途料金にてアレイスライドのカスタムデザインも承っております。
設計可能な条件はアプリケーションごとに異なります。詳しくは下表をご覧ください。

■カスタムデザイン対応可能条件

遺伝子発現解析 miRNA解析 CGH

トランスクリプトームの
配列情報が判明している

miRBaseにmiRNA情報が
登録されている

Humanのみ
(特定の領域にフォーカス
したアレイなど)

Q: FFPE由来のRNAサンプルでマイクロアレイを解析できますか?

A.

miRNAアレイ解析は問題なく実施することができます。

遺伝子発現解析も解析可能ですが、FFPE由来サンプル特有の核酸の断片化や化学修飾が問題となり、通常の標識方法では標識することができません。サンプル調製費用として別途追加料金が発生しますのでご了承ください。また、RNA抽出にはAbsolutely RNA FFPE Kit(Agilent)の使用を推奨いたします。
他メーカー製の場合、プロテアーゼ処理とクロスリンク除去のプロセスが含まれているかご確認ください。

Q: エクソソーム由来のmiRNAについてアレイで解析できますか?

A.

解析することはできますが、得られるRNA量が少ない体液由来サンプルでは、RNA定量の正確性やインプット量の設定が問題となります。

・バイオアナライザSmall Assayで測定したmiRNA画分の量で統一し解析
・バイオアナライザPico Assayで測定したTotal RNA量で統一し解析
・等量の体液サンプルから同じ手法で得られた抽出液を等液量で解析
などの方法で弊社では一定の成果が得られています。

ただし実験の成否はサンプルの状態に因る部分が大きいため、リスクご了承のうえでの解析となりますこと、あらかじめご了承ください。

Q: 過去に取得したアレイデータについて、改めてデータマイニングを依頼することは可能ですか?

A.

はい、可能です。
弊社のデータ保管期限は6ヶ月とさせて頂いておりますので、この期限を超過したデータについてはご依頼いただく際にデータをご提供くださいますようお願いいたします。

Q: 他施設で取得済みのアジレントアレイデータを持ち込んで、データマイニングだけ依頼したいのですが、どんなデータが必要ですか?

A.

基本的にはRawデータのテキストファイル(.txt形式)と各ファイルに対応するサンプル名をご提供ください。Rawデータはスライドスキャン画像を数値化する際に1アレイにつき1ファイル生成されるファイルで、エクセルで開くと下記のような内容になっています。

 

ファイル名は、デフォルトでは下記のような構成になっております。

しかし、取得施設によってはファイル名が変更されているケースもございますので、それらしいファイルが見つからない場合はデータサイズから探すと見つけやすいかもしれません。基本的にアレイデータは数万行のデータのため、サイズが大きいファイルとなります。(デザインにより異なりますが、数MB以上)

上記以外のお問い合わせはこちらから

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